立ち技格闘技イベント「Krush(クラッシュ)」63キロ級チャンピオンの佐々木大蔵さんが町田山崎団地の商店街で格闘エクササイズレッスンを始めて約1年が経った。
佐々木さんは「当初はレッスンに人が来ない日もあったが、以前、別の場所で教えていた女の子が来てくれたので踏ん張ることができた」と振り返る。
佐々木さんは忠生出身。中学時代にチームドラゴン(町田市森野2)に入門し、高校3年から道場で子ども向け格闘スクールを担当。プロ格闘家として2016年、半年間に渡るトーナメント戦を勝ち抜き、先輩の山崎秀晃選手を引き継ぐ形でチャンピオンになった。
団地でレッスンを始めた経緯について佐々木さんは「ファイトマネーだけで家族を養うことはできない。次のキャリアの準備を考えていた際に、地元のつながりで場所を紹介していただいた。ジムを移籍してスクールの担当から外れていたので、いい機会だと引き受けた」と明かす。
レッスン会場は夜になると人寂しい雰囲気が漂う商店街の一角。「セイッ」「ファイト」といった気合を入れる声や笑い声が商店街に響き渡る。この日、レッスンを受けていたのは子どもから大人まで10人。月6回開講している。
「パンチやキックだけでなく、フィジカルトレーニングを取り入れたプログラムが特徴。運動が苦手な子でも、それぞれの個性を引き出すことを心がけている」と佐々木さん。「山崎高校に通っていたときはこの商店街によく来ていた。とても賑わっていた思い出がある。活動が商店街の活気につながれば」とも。
2月13日、3度目の防衛戦が発表された。対戦相手はゴンナパー・ウィラサクレック選手。同門の山崎秀晃、卜部功也、林健太の各選手を倒してきた強敵だ。「ここでの経験は格闘技にもプラスになっている。応援してくれるみんなの期待に応えたい」と笑顔を見せる。
レッスン日は第2・第4水曜16時~18時、土曜19時30分~21時30分。料金は月6,000円。