町田市内で最も大規模な団地エリアで3月10日、防災とアートをそれぞれテーマに据えた2つのイベントが開かれた。
町田山崎団地では、キャンプやワークショップを通じて災害に備えるイベント「DANCHI Caravan(団地キャラバン)」が4年目の開催。
これまでの防災やキャンプのワークショップに加えて、自治会や商店街と連携したスタンプラリーのほか、各店舗に統一デザインの木製サインを掲示。商店街は店先に屋台を出し、空き店舗を活用した震災写真展を開催。屋外ステージではコミュニティーセンターで活動する団体が演奏やダンスを披露するなどして賑わいを見せていた。
主催したUR都市機構の担当者は「団地特有の大きな広場の魅力を発信しようと始まった企画。初めて木曽山崎コミュニティセンターまつりと同日開催にしたことで、地元の人たちとのつながりが深まり、活動フィールドが広がった」と笑顔を見せる。
通りを挟んだ町田木曽住宅では、アートを切り口として団地の魅力を発信するイベント「遊団地」が木曽山崎コミュニティセンターまつりと商店街バザーに合わせて初開催。雑貨の販売、ワークショップ、音楽演奏などに若いファミリーが多く集まった。団地に住んで50年以上になるという男性は、団地が賑わっていた時代の写真を集めた展示を懐かしそうに眺めていた。
市都市づくり部の担当者は「地域コミュニティーの担い手として期待している子育て世代に集まってもらうことが課題で、新たな試みとしてアートの切り口で呼びかけたところ、アーティストや事業者、団地組合や商店街の『ノリの良い人』が応えてくれた」と説明。「町田最大の団地エリアを活性化するきっかけになれば」と期待を寄せる。