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町田工業高校で先端技術「FHE」出前授業 世界初開催

体験型出前授業の様子

体験型出前授業の様子

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 都立町田工業高校(町田市忠生)で9月21日、FHE(フレキシブル ハイブリッド エレクトロニクス)の体験型出前授業が行われた。主催は、FHE技術の進化と普及のための活動をグローバル規模で展開する半導体製造装置材料協会の日本支部「SEMIジャパン」。

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 FHEは「曲がる半導体」と称される、ウェアラブルエレクトロニクスやloT向けアプリケーションといった成長市場に向けたデバイス製造技術。ロボットやスマートフォン、心拍数など生体情報を取得して健康管理する「着るセンサー」、液晶ディスプレイのほか、最近はプラントなどで配管や石油タンクの非破壊計測にも利用されている。

 授業は、産業技術総合研究所フレキシブルエレクトロニクス研究センターの牛島洋史博士を講師に迎え、デバイスの仕組みや応用技術、問題解決の方法論などについてさまざなな事例を用いて解説。「ワクワクするものを世の中に出すことが、ものづくりの人の特権。若い人は今あるものに満足せず、あらを見つけてほしい。いい意味でスティーブ・ジョブスのような『変態』になってほしい」などと激励した。

 講義後、2年生9人はデバイスの新しい利用方法についてグループ討議。心拍数の変化でウソを判定する「えん罪防止服」、ゲームを我慢して「規則正しい生活」をもたらす機器、空を飛ぶ気分になれる服、個人情報を一括管理して人口動態や納税状況をリアルタイムで把握できる機器などを提案した。

 授業を企画立案したGROOVIN’設立準備室の石井利明さんは「アメリカで同様の教育プログラムを開催予定だが、日本で先行することになった。発想することの重要性を授業のキーワードにしていたので、短い時間で、『あったらいいな』と思う発想をして、各チームでしっかりまとめて発表できたたことは驚きだった。もっと企業と高校生は対話すべきだと思う」などと話す。

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