J3リーグ所属のSC相模原を運営するスポーツクラブ相模原は8月19日、相模総合補給廠の一部返還地を候補地とするスタジアムを含む複合開発の可能性を検討すると発表した。
スポーツ庁によるスポーツ産業の成長促進事業「スタジアム・アリーナ改革推進事業(先進事例形成支援)」の委託先として、日本総合研究所を窓口とする相模原市のホームタウン4チーム(ノジマ相模原ライズ、三菱重工相模原ダイナボアーズ、ノジマステラ神奈川相模原、SC相模原)が採択されたことを受けての取り組み。
同事業は、賑わいやコミュニティ創出の拠点となるスタジアム・アリーナ整備を進めることを目的として公募。過去には、大阪市やブラウブリッツ秋田、PwCアドバイザリーなどが採択を受け、J1リーグ仕様の規模と設備を持つスタジアムに加え、商業施設や子育て支援施設、福祉施設、展示施設などを複合した「次世代スタジアム」を提案している。
スポーツクラブ相模原の小西展臣社長は「ホームタウン4チームは麻溝の陸上競技場を使用しているが、使用回数などで満足できていない。昨年度に開催した市生涯学習部スポーツ課を交えた研究会のなかで、フットボール専用で、交通アクセスに優れ、試合がないときも多くの人が利用できる、といった理想のスタジアムを考えた結果、一部返還地が適地に挙がった」と説明する。
相模原市は2016年、広域交流拠点整備計画を策定。相模原駅北口に面する相模総合補給廠の一部返還地(約15ha)の土地利用として、広域商業施設、コンベンション施設、宿泊施設、行政・業務施設などの立地を想定している。
小西社長は「一部返還地の土地利用として、これまでにスタジアムを核とする複合施設が検討されたことはない。本事業を契機として、検討の遡上に乗せたい」と期待を寄せる。
今後、官民連携協議会を設立し、スタジアムが核となったまちづくり「スーパーシティ」のビジョン策定と実現に向けた道筋とシナリオの検討を来年3月まで行い、相模原市長へ提案する予定。