町田市内の自然農法農園「バンブービレッジファーム」は小学校に納入を見込んでいたダイコンを廃棄する。
豊作のうえ、新型コロナウイルスによる臨時休校が影響した。同農園を営む竹村庄平さんは「学校給食で2年前から私の野菜を使ってもらえるようになったので、多めに栽培していた。『今年も』と期待していたが」と残念がる。
野菜の納品は学校の栄養士との「口約束」。栄養士から連絡がこなければ、期待していた収入は得られない。9月から栽培を始めたダイコンは地中保管して適宜出荷。現在、約2000本が残っているという。
即売会を開くという提案もあったが、「できるだけ消費者に届けたい反面、暖冬などで傷んだり、『す』が入り始めているダイコンもあるので売りづらい。無料にすれば、適正価格で売っている農家に迷惑をかける」と竹村さん。
「私にとって野菜づくりは子育てのようなもの。食べてもらえなかったことが精神的につらい。この機会に、『こんなことが起きている』ということを知ってもらえれば。豊作の野菜は栄養価が高くておいしい。みなさんに買い支えていただきたい」とも。