食のプロ向け卸売り「メトロ キャッシュ アンド キャリー ジャパン」(品川区)は8月5日、日本国内の事業から撤退すると発表した。町田市・八王子市・相模原市などを商圏とするメトロ多摩境店(町田市小山が丘6)は10月31日に閉店する。
同社は、レストラン・商店などの中小事業者を対象としたキャッシュ&キャリー(現金問屋)方式の会員制卸売チェーン。独デュッセルドルフに本社を置き、世界34カ国で事業展開している。
多摩境店は2006年5月、国内3店舗目の「ジャパンモデル」としてオープン。生鮮食品、食器・調理器具など1万品目以上を取り揃える。昨年は食品メーカーと料理店のハブ(結節点)になることを目指し、「イノベーションセンター」を開設。今年は一般消費者も買い物できる「一般開放日」を週末に設定するなど、コロナ禍での営業を模索してきた。
閉店について同社は「長期にわたる慎重な検討および事業改善のための多くの試みの末になされた決断」「日本の卸売り市場は非常に細分化されており、競争も激しいため、望ましい結果には繋がらなかった」などと説明する。