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「コロナ禍の郊外移住」相模原・町田への影響は? 2022年地価公示

2年連続で商業地の地価が下落した相模大野駅周辺

2年連続で商業地の地価が下落した相模大野駅周辺

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 コロナ禍の新しい生活スタイルで郊外エリアが注目されていると言われる。町田市や相模原市への影響はどうだろうか。国土交通省が3月22日に発表した今年1月1日時点の住宅地の平均地価は、相模原市はマイナスからプラスに転じた。町田市はプラスからわずかにマイナスになったが、標準地ではプラス地点が増え、マイナス地点が減っている。

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 対前年の平均変動率で、町田市は住宅地△0.1%(前年0.6%)・商業地△0.1%(同1.0%)。多摩地区全域の変動率は住宅地と商業地ともに0.5%のプラスに転じたが、町田市はマイナス。町田市の商業地の平均価格は72万3,500円で26市中5位、住宅地の平均価格は15万5,900円で同21位で昨年と同じ。

 町田駅周辺では、多摩地区の商業地価格4位「野村証券町田支店」(町田市原町田6-3-9)が1平方メートル当たり270万円で前年より1万円ダウン。同10位の町田駅前通り「薬マツモトキヨシ町田東口店」(原町田6-15-15)は同192万円で昨年と同じ。町田駅前通り「三徳ビル」(原町田4-1-7)は同175万円、ぽっぽ町田やブックオフなどが立ち並ぶ原町田中央通り沿いのビル(原町田4-5-8)は78万2,000円。いずれも横ばいか微減している。

 町田市内で住宅地の標準地80カ所の対前年変動率を見ると、プラス=14(0)カ所、マイナス=24(60)カ所、ゼロ=41(20)カ所、前年データなし=1カ所(以上、カッコ内は前年値)。プラスの地点は前年の0から14に増えた。いずれも0.5%前後の微増だが、昨年よりもプラス地点が増えてマイナス地点が減っている。

 相模原市は住宅地0.8%(前年△0.1%)・商業地0.9%(同△0.6%)で、昨年のマイナスからプラスに転じた。区別では、緑区=住宅地1.0%(同0.1%)・商業地2.0%(同0.6%)、中央区=住宅地0.7%(同△0.3%)・商業地0.7%(同△0.8%)、南区=住宅地0.8%(同0.0%)・商業地0.3%(同△1.2%)。

 相模原市内の商業地価格1位は、相模大野駅北口の商業ビル(相模原市南区相模大野3-14-11)の91万2,000円(前年△0.9%)で2年連続のマイナス。リニア中央新幹線の開業を控える橋本駅から約200メートルの商業ビル(緑区橋本3-30-1)は51万円5,000円(同4.0%)と4年連続でアップ。相模原駅徒歩1分の商業ビル(中央区相模原2-2-17)は34万円(同1.2%)。

 令和4年地価公示結果について国土交通省は、「新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和される中で、全体的に昨年からは回復傾向が見られる」としている。住宅地については、「生活スタイルの変化による需要者のニーズの多様化などにより、バス圏や都心から通勤距離である総体的に価格水準の低い地域にも上昇範囲が拡大している」、商業地については、「再開発事業等の進展期待がある地域やマンション用地と競合する地域で上昇地点が見られる」などとそれぞれ分析している。

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