団塊世代がニュータウンを再興-映画「ホームカミング」町田市内でロケ

「ホームカミング」のクライマックスに登場する祭りシーンの撮影の様子。延べ1,000人の地元住民がエキストラとして参加した。

「ホームカミング」のクライマックスに登場する祭りシーンの撮影の様子。延べ1,000人の地元住民がエキストラとして参加した。

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 高田純次さん主演の映画「ホームカミング」のクライマックスに登場する祭りシーンの撮影が11月22日・23日、町田市内の公園で行われた。

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 同作品は、急増する団塊世代の定年シニア初心者である主人公が、定年を迎えて自分の街に戻り、新たな仲間たちとともに、ついのすみかとなる寂れて過疎・高齢化が進むニュータウンを立て直す「街」と「人生」の再出発の物語。

 撮影の舞台となった祭りは、成瀬台公園(町田市成瀬台3)で33年前、横のつながりがまったくなかったニュータウンの一部の住民が始めたもの。途中で中止の危機に面しながら現在も、老人やここで生まれ育った若者たちが毎年7月の最終週末に集まり、力を合わせて開催を続けている。

 監督は、成瀬台に住まいを構える飯島敏宏さん。飯島さんは、円谷プロでウルトラマンやウルトラセブンなどを世に送り出したほか、一大ブームを巻き起こした「金曜日の妻たちへ」の演出・プロデュースを手がけている。出演は、高田純次さんのほか、高橋恵子さん、柳沢ななさん、高部あいさん、竜雷太さん、河合美智子さんら。配給は、クロックワークス(渋谷区)。

 撮影当日、やぐらや屋台、ステージなど祭りを忠実に再現した現場に、高田さんなどの出演者のほか、延べ1,000人の地元住民がエキストラとして参加。「炭鉱節」を踊った。

 33年前に祭りを始めたメンバーの一人、岩崎寿美男さん(73)は「開発によって新しくできた街で、『子どもたちにふるさとの思い出をつくってあげたい』という思いで祭りを始めた。廃品回収で資金を集め、酒たるでみこしをつくり、日本舞踊の先生に踊りの振り付けをお願いした手作りの祭り。30年続けて、ようやく『ふるさとの祭り』になってきた」と振り返る。「飯島監督に祭りの歴史やエピソードを話したところ興味を持っていただいた。今回のロケでは、大勢の住民が応援してくれている。お金ではなくハートで動くところが、この地域の良さ」とも。

 同作品は2010年秋、公開予定。

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