町田で「日本の集落」実測調査の展覧会-宮脇壇氏没後10年記念

宮脇ゼミが作成した集落の実測図面

宮脇ゼミが作成した集落の実測図面

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 法政大学の宮脇壇ゼミが日本各地の集落で行ったデザインサーベイ(実測調査)の展覧会「宮脇壇没後10年記念 デザインサーヴェイ図面展」が8月21日より、可喜庵(町田市鶴川、TEL 042-735-5771)で開催される。

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 デザインサーベイとは、地域を実測した結果を視覚化・客観化し、生活や慣習、意識や歴史などの内的な要素を分析することによって、地域が持っているシステムを整理する方法。宮脇ゼミでは、「日本的都市像というものが存在しうる設計方法論を見出す」(宮脇氏)ため1966年~1973年に、倉敷(岡山県)、馬篭(岐阜県)、萩(山口県)、五箇荘(滋賀県)、琴平(香川県)、稗田(奈良県)、室津、篠山、平福(兵庫県)の計9カ所の集落で調査を行った。

 同展は、平福(兵庫県)を除く8カ所の製作図面と主な実測原図を展示。23日は、工学院大学の中山繁信教授によるギャラリートークを行う。可喜庵では、「実測作業時の写真も含め、デザインサーベイとは何かを見ていただき、日本の街並みやこれからの住空間などを考えるきっかけになれば」と期待する。

 1936年名古屋市生まれの宮脇氏は、東京芸術大学で吉村順三氏に師事し、集落調査などを経験。近代主義デザインに風土性・生活感を活かす住宅設計の基礎を築いた。1964年に宮脇檀建築研究室を開設、「松川ボックス」で1979年度日本建築学会作品賞を受賞。法政大学や東京大学などの講師を務め、1991年から日本大学生産工学建築科研究所教授。エッセイストとして住宅に関する本を多数執筆している。1998年、68歳で逝去した。

 開催時間は10時~17時。入場無料。9月16日まで。

可喜庵

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