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相模女子大の歴史的建造物「茜館」解体へ 最後の一般公開も

フランス式庭園から見た茜館

フランス式庭園から見た茜館

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 相模女子大学(相模原市南区文京2)は7月12日、第二次世界大戦前に旧日本陸軍通信学校の施設として建てられた茜館(旧第一本部棟)を一般公開する。

茜館の正面入口

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 同大学は第二次世界大戦終戦翌年の1946年、都内から同地に移転した旧帝国女子専門学校が母体。茜館は、相模大野駅(旧通信学校駅)開業と同時期に建てられた建物で開校以来80年間、大学の中心施設や生涯学習の場として活用された。相模原市の登録有形文化財に登録されている。施設面積は約800平方メートル。

 同大学は、茜館の文化的価値を尊重して保存に努めてきたが、建設時の図面がなく耐震診断もできない状態で、安全上及び居住環境上に大きな懸念があることから、解体を決定したという。

 茜館の跡地には地域交流の場となる建物を2027年3月ごろまでに建設予定。茜館の解体前に多くの人に親しまれた建物をしのぶ機会として一般公開する。

 風間誠史理事長は「戦災で焼け出されたように相模大野へ移転して以来、使える施設はそのまま学校の施設として使いながら、徐々に古いものを取り壊して新しい校舎に建てるという形で、最後に残ったのがこの茜館。大学の中心施設や生涯学習の場、子育て支援センターなど様々な形で利用されてきた。学生や教職員、地域の方々にとって思い出のある建物の名残を惜しんでいただきたい」と話す。

 一般公開は10時~16時。予約不要、入場無料。

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