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町田の版画美術館で「驚異の部屋」展-博物館・美術館の起源たどる

ソーントン編「フローラの神殿」より「エジプトハス」(1804年、銅版)

ソーントン編「フローラの神殿」より「エジプトハス」(1804年、銅版)

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 町田市立国際版画美術館(町田市原町田4)で10月8日より、「版画でつくる-驚異の部屋へようこそ」展が開催される。

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 「驚異の部屋」は15~18世紀にヨーロッパで流行した、珍しい貝や動物のはく製、鉱物や植物、宝石などを集めた私設の陳列室で、博物館や美術館の始まりといわれている。

 「驚異の部屋」の雰囲気を版画で表現する同展は今回が2回目。「前回は館蔵品のみで構成したが、今回は外部から借りた作品も加え、イベントも盛りだくさんの、よりパワーアップした展示内容」と自信を見せる同館学芸員。

 同展では、解剖図や動物図譜などの自然の驚異、怪異な空想の生き物など、「あっと驚くよう」な版画や書籍、約200点を展示。「描かれた事物の珍奇さと、精緻な技法や美しい多色刷の素晴らしさが相まって、版画の世界の広さや奥深さ、その魅力をアピールしてくれるのでは」とも。

 関連催事として、建築史家の竺覚暁(ちくかくぎょう)金沢工業大学教授が、科学や地理、語学、音楽など幅広い分野に通じた「驚異の人、キルヒャー」を紹介。美術評論家・仏文学者の巖谷國士(いわやくにお)明治学院大学名誉教授は「驚異と自然★時空の旅」をテーマに、歴史やコロンブスらの航海で得られた新たな情報が驚異の部屋流行の背景となったことなど、展覧会全般に関わる講演を行う。

 開館時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。観覧料は、一般=1,000円、高校・大学生=700円、65歳以上=500円。展覧会初日と11月3日は無料。講演会は、竺さん=10月10日、巖谷さん=同16日。月曜休館(月曜が祝日の場合は開館、翌火曜休館)。11月23日まで。

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