FC町田ゼルビア、J1ヴァンフォーレ甲府に惜敗-天皇杯2回戦

山梨中銀スタジアムには大勢のゼルビアサポーターが応援に駆けつけた

山梨中銀スタジアムには大勢のゼルビアサポーターが応援に駆けつけた

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 サッカー第91回天皇杯全日本選手権2回戦が10月8日、山梨中銀スタジアム(山梨県甲府市)で行われ、東京都代表のFC町田ゼルビアはヴァンフォーレ甲府に1対2で敗れた。入場者数は3421人。

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 同大会では昨年のアルビレックス新潟戦に続いて2度目のJ1クラブとの対戦。甲府は現在J2降格圏の16位。ワールドカップアジア予選を11日に控えるFWハーフナーマイクはこの試合を欠場している。

 前半6分、ゼルビアのFW勝又慶典選手がドリブル中央突破からペナルティーエリア手前10メートル付近でFKを得る。MF鈴木崇文選手の蹴ったボールは壁に弾かれるが、右サイドの選手が折り返したところを勝又選手がシュート。ボールはゴールネットを揺らすがオフサイドの判定。その直後、甲府がロングボールからの意表をつく攻撃で先制する。

 その後は、甲府が前線からのすばやいプレスやインターセプトでボールを奪うと、DFライン裏のスペースに縦パスを送り何度もチャンスをつくる。そして36分、インターセプトからMFパウリーニョ選手が2点目のシュートを決める。

 後半は一転してゼルビアペース。開始早々の6分、右サイドでパスを受けた鈴木選手がドリブルから強烈なシュート。ボールは右ポストに当たってゴールイン。勢いに乗るゼルビアはその後も甲府を圧倒。前半とは逆に中盤でボールを奪うと縦パスですばやく前線にボールを運び、甲府ゴールに迫る。40分にはコーナーキックから決定的なシュートを放つが、ポストに弾かれる。あと一歩のところで得点できずにタイムアップ。昨年に続き、J1の壁を崩すことができなかった。

 試合後、甲府の佐久間悟監督は「J2降格圏から抜け出すためにも、この試合で弾みをつけて次のリーグ戦に入りたかった。2点ビハインドのゼルビアは後半、リスクをとって攻めてきた。守勢になった後半の内容は満足できるものではなかったが、勝利という結果は良かった。ゼルビアは組織された良いチーム。選手は約束事に従って動くのでプレーの予測がつく。予測を超えるようなイマジネーションが不足しているようにも感じる」と話す。

 ポポヴィッチ監督は「選手は前半、J1チームに萎縮してプレーに勇気が足りなかった。クオリティーの高いチームに対しては単純なミスが命取りになる。点を決められた場面以外にも単純なミスを繰り返した。そのことについて、前半が終わった時点で選手たちを怒った。後半はこちらが勝ってもおかしくない内容だった。赤と青のユニフォームを着ていたらバルセロナと間違えられたかもしれない(笑)。攻撃的なサッカーを展開し、サポーターには喜んでいただけたと思う。勝利にはラッキーが足りなかった」と話し、試合内容に納得したような表情を見せた。

 キャプテンの柳崎祥兵選手は「後半は勇気を持ってプレーできた。自分たちのサッカーを続けることで相手にプレッシャーを与えることができたと思う。ただ、格上との対戦で先に失点すると逆転は難しい」と悔しがる。得点を挙げた鈴木選手は「強い気持ちを持って戦うことが必要だと感じた。得点することで『できる』と感じてからは、自分たちのサッカーができた」とふり返る。

 勝又選手は「前半、中盤の若い選手はボールを奪われることを怖がっていた。自分がもっとプレーを引き出すべきだった。後半は引き気味の相手を攻めることができた。前半から後半のようなプレーができるようにしなければ」と話す。

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