日本フットボールリーグ(JFL)前期第3節が11月3日、町田市立陸上競技場(町田市野津田)で行われ、FC町田ゼルビアはジェフリザーブズに1対0(前半0対0)で勝利した。観客数は2845人。
ゼルビアは前回のホームゲームで首位SAGAWA SHIGAに勝利して2位に浮上したが、その後のアウェーゲームで長野パルセイロに敗れて6位。2位~8位が1勝で獲得する勝ち点3以内にひしめく大混戦。今シーズン残すところ8試合。1つの負けがJ昇格条件「4位以内」に即影響する。
試合はゼルビアが序盤から攻勢をかける。21分、MF酒井良選手が右からのクロスボールをペナルティエリア内でトラップ、絶好のシュートチャンスを迎えたところをジェフDF松田圭右選手がファール。退場処分となる。ペナルティキックはFWドラガン・ディミッチ選手が枠を外し、得点に至らない。
ジェフはDF西山博貴選手を投入して守備を固める。「ブロックをつくってカウンターを狙っていたが、退場で前線が1枚になり、計算が狂った」(ジェフ片岡操監督)。その後もゼルビアが主導権を握り、計12本のシュートを放つが無得点のまま前半を終了。
後半も引いて守るジェフに対して、ゼルビアは得点の糸口を見いだせない。ポポヴィッチ監督は56分、DF三鬼海選手に代えてFW北井佑季選手を投入。サイドからの攻撃力をアップする。すると58分、サイドを揺さぶって空いたバイタルエリアでボールを受けたDF田代真一選手がゴール前に浮き球パス。これをディミッチ選手がダイレクトで蹴り込み、先制する。
その後、ジェフはリスクをとって反撃に出るが、ゼルビアは中盤でボールをコントロールし、カウンターで追加点をねらう。後半も計14本のシュートを放ったゼルビアが最後までジェフを圧倒し、1対0で勝利した。順位は3位に上昇。
試合後、ポポヴィッチ監督は「ブロックをつくってカウンターを狙うチームに対してゴールを決めることは難しいが、選手はボールを動かしながら攻撃に移るタイミングを見極めた。オフザボールの動きも良くなった。成長した結果」と振り返る。
J入会申請の結果が近づくなかでの戦いについて、「選手に緊張感はある。だが(結果が出る)12月ですべてが終わるわけではなく、その後も人生は続く。先のことや過去のことを見ていては、今という大切な瞬間が薄れてしまう。目の前の試合において全力でプレーして、クオリティーを出し切れば我々に勝てるチームはいない。力を出し切ることが選手と私の約束」と話す。
次の公式戦は11月5日、駒沢オリンピック公園総合運動場(世田谷区)で横河武蔵野FCと対戦する。