イラストレーターのとどろきちづこさんが初出版した絵本「きみの ゆめは なあに?」の原画展が現在、ギャラリープラット(相模原市緑区橋本6、TEL 042-772-2402)で開かれている。
とどろきさんは多摩美術大学で版画を専攻。在学中の「イラストレーション」誌上コンペ入賞で才能を認められ、卒業後すぐにイラストレーターとして独立。NHKのTV番組「みんなのうた」のタイトルバック、書籍や教科書の表紙などを手掛けるほか、読売新聞の古紙回収袋に作品が使用されている。
絵本の制作は、約30年の創作活動の中で「夢だった」という。「子育ての区切りがつき、自分のことに向かう時間が少しずつ増え、描きたい絵があふれだしてくる」
物語は、主人公のタビビトが旅の途中で出会った動物や静物に「きみの ゆめは なあに?」と問いかける。花は「蝶になって仲間に会いに行きたい」、カメは「山になりたい」、メロンは「大きな木になりたい」といった突拍子もない夢をそれぞれ語る。タビビトは夢をすべて肯定し、それが形にあらわれる。
「タビビトは2年前、創作中にふと浮かんだ日常を旅するキャラクター。私のポジティブな性格を反映しているかもしれない」と笑顔で話す。ギャラリーでは、とどろきさんの版画やポストカード、絵本(2,000円)も販売する。
開催時間は10時~17時(最終日は16時)。同18日14時からピアノと絵本の朗読会を開く。入場無料。11月20日まで。