全国の美術大学や専門学校で版画を学ぶ学生の力作が勢ぞろいする「全国大学版画展」が12月7日、町田市立国際版画美術館(町田市原町田4、TEL 042-726-2771)で始まった。
世界でも数少ない版画専門美術館が1987(昭和62)年の開館以来、毎年開いてきた同展は今年で44回目。技術を発表するだけではなく、版画や美術の概念そのものへの挑戦や社会へのメッセ-ジを含み、優れた表現をみせる作品も発表される。
銅版画家の山本容子さんも学生時代に出品して買い上げ作品に選ばれるなど、「限りなき可能性を秘めた展覧会であり、進化し続ける版画の将来を計る催し」(同館担当者)。
今回は47校225人が出展し、版画の多彩な表現を見せる。特別展示として、美術大学で授業として取り入れられるなど、近年注目されているという「アート・ブック」も紹介する。
期間中、グラフィックデザイナー・田中義久さんとTOKYO ART BOOK FAIRディレクター・中島佑介さんによる公開セミナー「世界のアートブックフェアについて」のほか、学生の作品を土曜・日曜に限定販売。気に入った展示作品への投票者5人にプロの版画作家による作品を進呈する。
開館時間は10時~17時(土曜・日曜は17時30分まで)。公開セミナーは8日13時30分~。月曜休館。観覧無料。今月22日まで。