国土交通省が3月19日に発表した今年1月1日時点の公示地価で、駅周辺整備が進む南町田グランベリーパーク駅と橋本駅の周辺が昨年以上に上昇する一方、伊勢丹相模原店が撤退した相模大野駅周辺は横ばいだった。
対前年の平均変動率で、町田市は住宅地が0.1%(前年0.1%)、商業地1.9%(同1.6%)、相模原市は住宅地が1.4%(同1.2%)、商業地2.5%(同2.2%)。おおむね上昇率が拡大した。
町田市の商業地の平均価格は73万7,800円で26市中5位。住宅地の平均価格は15万6,700円で同21位。「商高住低」となっている。
町田駅周辺では、多摩地区の商業地価格4位「野村証券町田支店」(町田市原町田6-3-9)が1平方メートル当たり278万円で前年より11万円アップ。同10位の町田駅前通り「薬マツモトキヨシ町田東口店」(原町田6-15-15)は同195万円で前年比7万円アップ。町田駅前通り「三徳ビル」(原町田4-1-7)は同181万円、ぽっぽ町田やブックオフなどが立ち並ぶ原町田中央通り沿いのビル(原町田4-5-8)は79万4,000円。
相模原市内の商業地価格1位は、相模大野駅前の商業ビル(相模原市相模大野3-14-11)の94万5,000円(対前年0%)。リニア中央新幹線の開業を控える橋本駅から約200メートルの商業ビル(相模原市橋本3-30-1)は48万円(対前年7.4%)と2年連続で大幅アップした。
町田市内で住宅地の標準地80カ所の対前年変動率を見ると、プラス=20カ所、マイナス=17カ所、ゼロ=43カ所。上昇率が最も高かったのは南町田グランベリーパーク周辺の住宅地で、前年より3.4%上昇している。
「多摩地区の住宅地は、区画整理事業や駅前整備等が進展している地域、区部近郊の鉄道沿線地域などで根強い需要が見られるものの、人口減・高齢化が進む地域、利便性に劣るバス便地域、斜面造成地や河川沿いの低地などでは、需要の停滞も見られる」(東京都)。