
町田サッカー協会は9月10日、一般社団法人化を記念する式典を開いた。
同協会の設立は1968(昭和43)年。サッカー日本代表の北沢豪さん(東京ヴェルディ)、林健太郎(ヴァンフォーレ甲府)、山田卓也さん(東京ヴェルディ)、戸田和幸さん(清水エスパルス)、坪井慶介さん(浦和レッズ、日本代表)、大竹奈美さん(読売ベレーザ)などプロ経験者約40人を輩出した「少年サッカーの街、町田」の形成に大きな役割を果たした。
都内サッカー協会の社団法人化は町田が初めて。町田市スポーツ振興計画を踏まえ、サッカーを「する」だけでなく、「見る」「支える」ことで市民とともに町田のスポーツを盛り上げることを目的とする。
市内には現在65のサッカーチームがあり、競技人口は約5000人。ゼルビアやペスカドーラのサポーターなどに参加を呼び掛け、「フットボールファミリー」を1万人に増やすことで、市民の交流の場を数多く創出する。社会貢献事業では、校庭の芝生化やコーチのあっせんなどを検討するという。
法人化の理由について、荻原智博理事長は「3~4年前からゼルビア、ペスカドーラなどホームタウンチームを応援するためにどうすればいいか検討していた。また、2013年東京国体のサッカーが町田市で開催されることから、市や体育協会といかにタイアップをできるかを考えたときに法人格を持った団体となるのが良いと考えた。透明性のある財政運営も行わなければならない」と説明する。
式典では、サッカー解説者のセルジオ越後さんと町田市出身のJリーガー北沢豪さんが対談。セルジオ越後さんは「地域共通の話題ができると、人々のコミュニケーションが活性化する。地域が争わなければ国が発展しない。このままでは20、30年後には日本はどうしようもない国になってしまう。種目に関係なく『町田』というくくりで『誇り』をつくる見本になって、町田から日本を変えてほしい」と期待を寄せる。
北沢さんは「町田に生まれなければサッカーをやっていなかった。町田に住むと人生を楽しく過ごせるという実感があると良い。僕らの世代がコーチになっている現在、子どものプレーレベルが上がっているので、将来が期待できる」と話し、セルジオ越後さんが「町田でサッカーコーチをやれば」という投げ掛けに、「呼んでもらえれば、やりたい」と応えた。