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町田の美術館で「版画の見かた」展 所蔵3万2000点から130点セレクト

左:浄瑠璃寺伝来「阿弥陀如来坐像摺仏(百体一版)」、右:推定制作地ネーデルラント 「キリストの昇天」

左:浄瑠璃寺伝来「阿弥陀如来坐像摺仏(百体一版)」、右:推定制作地ネーデルラント 「キリストの昇天」

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 版画特有の鑑賞ポイントを紹介する「版画の見かた ー技法・表現・歴史ー」展が現在、町田市立国際版画美術館(町田市原町田4)で開かれている。

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 版画専門の美術館があらためて「版画の見かた」をテーマに据えた同展。個々の作家やテーマで展覧会を企画することが多く、「版画」そのものを概観して紹介する機会が近年なかったという。

 同館所蔵の約3万2000点から約130点をセレクト。古今東西・有名無名を問わず、様々な版画を並べることで来館者が「自然と版画の見かたに気づく」ことを目論んだ。

 展示作品は、三代歌川豊国 「今様見立士 農工商 職人」、森義利「隈取り(A)」、クロード・メラン「聖顔」、フランシスコ・デ・ゴヤ「感じ易かったために」など。仏教版画を棟方志功「二菩薩釈迦十大弟子」に、キリスト教の初期木版画をアルブレヒト・デューラー「小受難伝」と村上友春「十字架の道」に、それぞれ対照させることで版画の見かたの「可能性」も探る。

 関連企画として、評論家のgnckさんが登壇する講演会、作家による制作実演・体験制作、担当学芸員のギャラリートーク、プロムナードコンサートを予定する。

 担当学芸員の藤村拓也さんは「当館コレクションの懐の深さを紹介する。講演会では、コレクションでカバーできていない部分である版画/デジタルというメディア/メディウムの類縁性や関連する現代作家の存在を話していただけるのでは」と話す。

 開館時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日17時30分)。観覧料は一般800円、大学・高校生400円、中学生以下無料。月曜休館。12月5日まで。

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