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アートラボはしもとで「オープンラボ」 アート創造の場づくりへ新企画

菱ヶ江真里さんの公開制作。子どもと会話をしながら絵を描いていく。もとの下絵からイメージが変化していく過程が見られた。

菱ヶ江真里さんの公開制作。子どもと会話をしながら絵を描いていく。もとの下絵からイメージが変化していく過程が見られた。

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 アート作品の制作過程を公開する「オープンラボ2018 Summer Art Trial」が8月3日、アートラボはしもと(相模原市緑区大山町)で始まった。

 版画、演劇、デザイン、絵画・インスタレーションという分野の異なる4組の作家が同施設に滞在し、「普段の制作の枠を超えた」アートの創造に挑戦する企画。来場者が作家と交流したり、一緒に制作したりすることで、アートを身近に感じてもらえるような機会を数多く用意する。

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 女子美術大学大学院で版画を専攻する菱ヶ江真里さんは、海をテーマに据えた巨大な木版画の下絵を参加者とともに描き、彫刻刀で彫る。桜美林大学在学中の手塚彩乃さんが主宰する演劇集団「てぃっしゅ」は、役者と参加者がゼロから演劇を作り上げる「エチュード」で脚本を練る。

 昨年の橋本七夕まつりで飾りのデザインを担当した「多摩美プロジェクト」は、「ATOM(アートタウンメディア)企画」と題し、街の取材や来館者が描いたスケッチなどを元に、橋本と美大生の未来予想図や美大生の日常を紹介する映像番組などを制作。東京造形大学絵画科の卒業生で構成する「HIROSEKAI」は、岩に翻弄(ほんろう)される者たちの世界をインスタレーションで表現する。

 同企画は昨年まで続いていた、学生が企画立案から出品交渉、運営に至るまで展覧会づくりの過程を約1年半で全て体験する長期型のワークショップ「エキシビション・プログラム」の発展形。公開制作ができる作家をアートラボが選んだ。

 「キュレーションよりも制作をしたいという学生ニーズの変化に応えた。アートを創造する場として位置づけられた『仮称)橋本美術館』への移行に向けた取り組みにも合致している」と同館学芸員の加藤慶さん。「どの作家も来場者との交流によって作品の内容が大きく変わる可能性がある。本当に仕上がるのかドキドキしている」とも。

 開催時間は10時~17時。作家の滞在日時は、それぞれで異なる。8月19日まで。完成した作品は8月24日~9月9日に同館で展示される。水曜休館。観覧無料。

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