都内有数の質と量を誇る町田市の縄文資料を紹介する展覧会が現在、町田市民文学館で開かれている。
約1万5000年前から1万2000年続いた日本の「縄文時代」。町田は、「丘陵地帯で谷があって、水が出る。狩猟に適していた」ため、草創期から晩期まで継続して人間が住んでいためずらしい地域。市内で1000カ所以上の遺跡が見つかっている。
同展は、市内にある約23万点の資料から、「いいもの」を全て展示。市文化財全9点のほか、日本で初めて発見された敷石住居の実物大レプリカ、北海道函館市著保内野遺跡の国宝とほぼ同じとされ、都内唯一のストーンサークル「田端環状積石遺構」近くから発掘された「中空土偶」、草創期から晩期までの土器などを展示。中空土偶をモデルにしたキャラクター「まっくう」の絵本や体験コーナーも設置する。
「これだけ大規模な展示は市内初。縄文土器のユニークな形そのものを楽しんでもらいたい」と学芸員の貴志高陽さん。「調理道具の土器に、なぜ過剰なまでの装飾が加えられたのか。文字がなかった時代、土器の形にどのようなメッセージを込めたのか考えてみてほしい」とも。
開催時間は10時~17時。月曜・第2木曜日休館(ただし、8月12日、9月16日、9月23日は開館)。9月23日まで。観覧無料。