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相模原の多目的ホール「メイプル」32年目 コロナ禍で再スタート

メイプルホール

メイプルホール

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 相模原市役所近くの多目的ホール「メイプルホール」(相模原市中央区千代田2、TEL 042-751-5011)が9月、開業32年目に突入した。運営はムーヴィン(同)。

メイプルホールの宮本社長

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 バブル期真っ只中の1990年、デザイナーズマンションの半地下にビルオーナー直営のホールとしてオープン。マンションを建てる前にあったジャズ喫茶「スマッシュ」の流れを汲み、当初から本田竹広さんや峰厚介さんといったジャズミュージシャンが演奏するライブハウスの一面も持つ。

 2019年にビルオーナーが替わって独立採算のホール運営会社に移行するも、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて興行はストップ。宮本康弘社長ひとりが残り、他のスタッフは非常勤になった。

 経営が厳しくなる中、活路を見出したのがホール貸し出し。学割や少人数プランを設けて、利用者層を拡大。コロナ禍のネット配信ニーズや公共施設休止を受けて利用者が増えたという。「以前はホール貸し出しにはそれほど力を入れてこなかった。ビルオーナー直営ということもあって、地元の人からは名士が集まるサロン的なイメージを持たれていた。もっと気軽に利用してもらいたいと考えた」(宮本さん)

 音楽ライブは月2回程度開く。山下洋輔さん、渡辺香津美さん、南佳孝さん、本多俊之さん、大野雄二さんなど有名ミュージシャンが多数出演。観客の半数以上はミュージシャン目当てに市外からやって来るという。立地は相模原駅から徒歩30分、路線バス利用で約20分。「出演者や観客はまず、ホールの立地に驚かれる(笑)。空間を気に入って、リピートしていただく方が多い」(宮本さん)

 行政機関が集まる相模原市の中心エリアで、文化の一翼を担ってきたメイプルビルに残る最後の施設。「自分が育った街に、このホールを残したい。コロナが落ち着いたら、飲食スペースをつくって人が交流できるようにしたい」と笑顔を見せる。

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