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浅生ハルミンさん、町田で初めての回顧展 「本の仕事」テーマに

浅生ハルミンさん 

浅生ハルミンさん 

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 町田市民文学館(町田市原町田4)で現在、「浅生ハルミン ブック・パラダイス展-猫と古本を愛してやまないあなたに」が開かれている。

浅生ハルミンさんの美術作品

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 浅生さんはビジュアルデザインを学んだ後、美学校の赤瀬川原平教室にあこがれて上京。出版社やデザイン事務所勤務のかたわら、古書店週末アルバイトや現代美術家を経てイラストレーター・エッセイストとして活躍中。

 著書に「猫の目散歩」(筑摩書房)、「猫座の女の生活と意見」(晶文社)、「猫のパラパラブックス」シリーズ(青幻舎)などネコに関わる作品を多数手がけ、「私は猫ストーカー」(洋泉社のち中公文庫)は映画化された。吉行理恵「湯ぶねに落ちた猫」(ちくま文庫)、嵐山光三郎「漂流怪人・きだみのる」(小学館)では装丁とイラストを手掛けている。

 同展は、浅生さんの創作活動の歩みを約250点の作品や資料で紹介。路上観察学会の影響を受けたというデビュー前から現在までに手掛けた本やイラストの関連資料に加えて、美術作品やこけしや雑貨のコレクション、絵日記作品「3時のわたし」を同館学芸員が立体化した展示などバラエティーに富んだ構成で、ほのぼのとした浅生さんの世界観に触れることができる。

 浅生さんは「行きあたりばったりだったけれど、創作を『本の形』に落としこめてきた。初めて過去を振り返って、『自分、よく頑張った』と思う。作品や収集品が『解き放たれた』感じがする」と話す。

 担当学芸員の谷口朋子さんは「文学館は地元ゆかりの作家を取り上げてきた。今回初めて若い女性をターゲットに据え、町田と直接関わりのない作家を紹介している。市外からの比較的来館が多く、このような方向性で展示内容の幅を広げていきたい。自分が好きなことを続けてきたハルミンさんの軽やかな表現に触れてもらえれば」などと説明する。

 関連イベントとして、穂村さんと浅生さんの対談動画「猫のいる風景/本のある情景」を12月1日~26日、町田市公式Youtubeチャンネルで配信。ミニ展示「赤瀬川原平 猫の宇宙展」を12月28日まで開く。

 観覧時間は10時~17時。月曜、12月9日休館。観覧無料。12月26日まで。

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