相模女子大学生活デザイン学科(相模原市南区文京2)が11月21日~24日、相模大野駅前「コリドー街」でにぎわい創出の社会実験を行った。
相模原市が進めている、相模大野エリアの公共空間を生かしたにぎわい創出の一環。相模大野駅を最寄りとする相模女子大学が市と連携して企画した。
取り組みは、歩行者数が3分の一近くに減少したかつての目抜き通りであるコリドー街に、同学科3、4年が企画・制作したベンチなどを仮設置し、「居心地のよい空間」を創出。効果検証するためのアンケートを近隣住民や利用者に行った。
企画にあたって学生は現地調査を実施。日中に自動車交通を抑制する歩行者天国が往来する人に認知されていないことなどに着目した。
期間中、駅前デッキから見下ろせる場所に「ホコテン」の文字を型取るベンチ、リユースイスを生かしたベンチ、地場産材の丸太を束ねたイス、鳥の巣型本棚など計8点の作品を配置した。
芝生型ベンチを作成した学生は「歩行者天国でも路上ピクニックはとがめられる。ピクニックシートを広げて横になれば、広い空に気づくことができるという思いをこめた。子どもたちがいっぱい座ってくれてうれしい」と話す。
指導した桑原茂教授は「座るだけではない、ストーリー性のあるベンチや、商業活動と連動するブックシェアの本棚をデザインして置くことで、ここに来る意味をつくったり、居場所があるというメッセージを発信したりできる。商店街などと連携してアイデアを広げることもできる」と話す。