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エリア特集2017-09-05

いつもこのへんにいる

「鶴川団地の図書館がなくなるかも」と聞いて「え?」と驚いた。
最近は町田好きな人たちと話す機会も多い。「玉川学園の景観が本当に綺麗なんだよ」とか「屋外で映画上映会ってできないかな?」とか「思い出のある団地の商店街の活気をなんとか取り戻したい」とかいろんな話題が広がる。住んでいるひとも働いているひとも、思い入れが強いひとも、それぞれにこだわる町田の魅力を教えてもらえる。
市の公共施設の再編計画で図書館がなくなると教えてもらったのも、いつもの店でばったり会って話すその延長だった。

図書館だけの問題じゃないらしいと気になって、週末に再編計画についての学習会に参加してみると、上の世代の方々の町田話を聞くことができた。
鶴川団地の図書館の、本棚に囲まれた空間で読書に夢中になる子どもたちの様子。東急の噴水広場や、駅に停まるチョコレート色の車両、マラソン通りを駆け抜けた思い出。それから、町田にはこれだけの魅力があるのに紹介する役割をこなすひとがいないんだという課題も。

だけど、何十年の市の計画の一部で老朽化した施設を…という難しい話を聞いているうちに、「何も知らなかった、このまま何もできないかもしれない」という後悔や不安が押し寄せてきた。いつの間にかこの街が知らない街になっていくんじゃないか…と。

原町田中央通りができて都南デパートがなくなった時は、ぼんやりと眺めるばかりだった。
鶴川団地に行くようになって知った太陽の塔。どこにあるの?と聞いた時の「いつの間にかなくなったんだ」と答える寂しそうな表情。
カリヨン広場の仕掛け時計も気が付けばなくなっていた。
昔、国鉄原町田駅が今の横浜線町田駅の位置へ移った時には、どんなことがあったんだろう?
戸惑いながら昔はこうだったはずだけどなんて話すよりも、あの頃はこんなことがあったんだとちゃんと伝えられるようになりたい。

知らないことがたくさんある。
市の財源のことや、公共施設とは何かとかいう以上に、町田のことをまだまだ知らない。
文学館通りに連れて行ってもらったら、ウワサに聞いてたあのひとに会える。玉川学園をガイドしてもらったら、帰り道にはあの喫茶店にも寄ってみよう。いつもの店で会うあの人たちもきっとまた新しいことを教えてくれる。

ばったり会って立ち話をすること、お気に入りの店に通いつめること、街の変化を見守ることは、きっと同じことだと思う。
10年後も20年後も僕たちの街のことを話していよう。

プロフィール
北村友宏(きたむら・ともひろ)
1976年、金沢生まれ。
高校生の時に相模原に引っ越してきました。最寄り駅は町田でしたが、当時は何も分からずにいました。無理して働いた20代、無理もできなくなった30代。乗り物酔いで遠出が苦手なこともあって、地元で楽しもうと町田・相模原のお店やイベントを探すようになりました。
居場所もなかったあの頃は、出かける理由になった美術館や文学館、ぼんやりできた図書館、毎月のライブが楽しみな喫茶店、気が付けば覚えていてくれたひとたちに支えられていました。
昨年、ようやく全ての不調が完治。今は、いつもの街、いつもの場所、いつものひとたちに「ありがとう」と思いながら過ごしています。
http://jazzmeetsblues.hatenablog.jp/

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