ダム建設で水没した徳山村「最後の暮らし」-南町田で大西暢夫さん写真展

徳山村に最後まで住み続けた老人たちを記録した大西暢夫さんの作品

徳山村に最後まで住み続けた老人たちを記録した大西暢夫さんの作品

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 徳山ダムの建設で水没した岐阜県徳山村に、最後まで暮らし続けた人々の姿を追った大西暢夫(のぶお)さんの写真展が8月1日より、モンベルクラブ グランベリーモール店(町田市鶴間3、TEL 042-788-3535)で開催される。

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 徳山ダムは揖斐川最上流部に建設された日本最大規模のダム(2008年完成)。ダムの建設のため村民は1985年に離村。1987年には旧藤橋村(現在は揖斐川町)に編入合併し、廃止された。

 大西さんが初めて村を訪ねたのは15年前。誰もいないと思っていた集落に家があることに驚いた。村民が移転地へ引っ越していくなか、何家族かの老人が「村が沈んでしまうまでできる限り暮らし続けたい」と街から戻っていた。

 同展は、村に残った人々の自給自足の暮らしに魅せられた大西さんが、水がたまり始めて誰も村に帰ることができなくなるまで、変わりゆく暮らしに寄り添った15年間の記録を展示する。期間中、徳山村のドキュメンタリー映画「水になった村」上映と大西さんのトークショーも開催。

 大西さんは1968(昭和43)年生まれの岐阜県育ち。日本中のダム計画のある土地で暮らす人たちの姿を追い続けている写真家。著書に、徳山村の写真絵本「おばあちゃんは木になった」(ポプラ社・第8回日本絵本賞受賞)、「僕の村の宝物」(情報センター出版局)などがある。

 営業時間は10時~20時。入場無料。8月23日まで。映画上映とトークショーは8月15日13時~、15時30分~。入場料は、モンベルクラブ会員=800円、非会員=1,000円。定員60人。同店への予約が必要。

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