有機栽培に取り組む日本の農家は0.4％と、ヨーロッパ（40％以上）に較べて圧倒的に少ない。町田市小山町で、遊休農地を活用した無農薬野菜の栽培に取り組む「おおるりファーム」の青木瑠璃さんが、日々の奮闘と収穫の喜びを伝える連載コラム。

#015　アマゾンで野菜を売ろう！

野菜がドンドン収穫できまして、宅配の事業以外に全国にもっと売りたいと考えましたが、ツテもコネクションもなく、ホームページに載せたくらいでは鳴かず飛ばずでした。さて、どこの会社と取引したらより販売してくれるでしょう？

私が買っているところは、お客様も買うはずだ、、、そのように考えました。皆様は、ネット通販ではじめにどこを見ますか？価格.com でしょうか、または、楽天、アマゾン、Yahoo!ショッピング？

私がアマゾンを選んだのは、一番ハードルが高かったからなのです。まず、Yahoo!ショッピングは誰でも出品出来ます。というわけで一番ハードルが低いです。楽天は、一度問い合わせただけで、何回もしつこく電話がかかってきましたので、二番目にハードルが低いです。アマゾンは、本当に厳しい審査があります。

アマゾンで個人が中古品などを売る場合は、意外と簡単に販売できるのですが、食品・飲料の分野では特に厳しい審査をしています。まず、出店を申し込もうと思ったのですが、そのフォームさえどこにあるのかわからない深い階層に押し込められています。それでも、やっとの思いで申請しました。結果は「不可」でした。答えを下さるのは常にコンピューターのような人間で、「この不可に関するお問い合わせは一切受け付けできません」とメールにて返信がきました。

私の性格がおかしいのもありまして、「駄目というなら、いいと認めてくれるまでやってやろう」、そう思ってから二カ月、たくさんのやり取りを経てやっとアマゾンに登録できました。基本的に、日本人的な「ここがおかしいから直したほうが良いよ」ということもありませんし、「こんなにやる気があるから」「頑張りそうだから」「お金を払ってくれるから」という人情や損得勘定も一切感じられませんでした。

そうして、主に大口出品、法人格を持つものを中心とする、アマゾンの食品・飲料部門に出品することができました。

アマゾンは、全国からお問い合わせやご注文があるのでおもしろい面があります。まあ、楽天も同じかもしれませんが、、、私は楽天の営業の人のしつこさとあの異様に縦に長いページが嫌いなんですよ！！！（たまに買うけど）

送料が高いのではないですか？というお問い合わせを、お客様からいただくことがありますが、送料は運送会社で働いている方の収入になるのです。だいたい、送料無料は商品代金に上乗せしませんとできない相談なので、価格に比べて商品をショぼくするしか方法はありません。あるいは大口配送契約をし、薄利多売で大量生産できるものでないと不可能です。

価格や送料の面から考えても、オーガニック野菜はまだまだ贅沢品の範疇に入るかと思いますが、月1回買ってくださるお客様も増えて、「味が美味しいから食べたい」と言ってくださることが励みになっています。

旬の野菜セット【農薬・化学肥料不使用・動物性堆肥除草剤不使用】東京・町田産 おおるりファーム