一般社団法人「アップサイクルプランナー協会」(相模原市中央区東淵野辺4)が9月14日、設立された。アップサイクルの普及啓発を通じて、持続可能な社会の実現と女性の社会的自立の支援を目指す。
代表理事の加藤恵子さんは淵野辺出身。50歳で個人事業主として独立し、フリマアプリ「メルカリ」の利用者コミュニティーに参加したことがきっかけで活動を始めた。2019年ごろ、同社の梱包(こんぽう)材で財布を作るイベントを社員と企画した際、「それはアップサイクルですね」と言われ、初めてその言葉を知ったという。
アップサイクルは、素材の形やデザイン、質感を生かしたまま新たな価値を与える取り組み。素材を一度分解して作り直すリサイクルとは異なる。加藤さんは「企業の大がかりな取り組みと、自然素材を使う暮らし系の活動の間がなかった」と話し、家庭にある紙袋や雑誌をポーチなどに作り替える手法を考案。「アップサイクルプランナー」の名称で商標登録も済ませた。ミシンを使わず、市販の両面テープとシートで仕上げるため、子どもや高齢者でも取り組める。
2024年11月、ワークショップ参加者の「教える側になりたい」という声を受けて認定講師制度を始めた。認定講座はごみ問題などの座学と作り方のレクチャーの計2回で、オンライン受講も可能。広告は出さず口コミだけで広がり、約2年で認定講師は全国約130人に増えた。整理収納アドバイザーや教育関係者、福祉施設の職員なども資格を取得している。
法人化の背景には、講師の増加に伴う責任がある。紙袋のロゴやデザインには著作権が関わるため、作品の販売は禁止し、作り方を教える活動に限ってきた。「100人を超え、コミュニティーと言っている場合ではないと思った。ルールが整った中でみんなが活動できるようにしたい」と加藤さん。顧問弁護士も置く。
今後はオリジナル材料キットの製作・販売や、会員制コミュニティーの運営、企業・団体向けのコンサルティングを進める。これまでに伊藤園の茶パックを使った作品作りを行い、川崎の建設会社とは壁紙の端材を使ったワークショップを予定する。
拠点を地元に置いたことで、市内の事業者とのつながりも広がっている。加藤さんは「家のごみを減らし、環境問題に関わっているという自信を持ってほしい。『相模原といえばアップサイクル』となれば」と意気込む。