400メートル走の日本記録保持者で、オリンピックに3回出場経験のある高野進さんが指導する「かけっこアカデミー」が9月23日、相模原麻溝公園競技場（相模原市南区下溝）で開催される。主催は、財団法人コカ･コーラ教育・環境財団とNPO法人日本ランニング振興機構。

　同企画は、小学生を対象にした「かけっこ教室」と、教員や地域指導者を対象にした「指導者クリニック」で構成するスポーツ体験イベント。子どもの基礎体力や運動能力の低下が社会問題化していることを背景に、スポーツの「原点」であり、運動能力に関係なく誰でも参加できる「かけっこ」を通じて子どもに運動することの楽しさや能力を伸ばすきっかけを提供することを目的とする。

　「かけっこ教室」では、ビーチサンダルで走る高野さんのユニークな指導に加え、アスリートと同じ公式の電気計時を使った50メートル走のタイムトライアルを行い、子どもの向上心やチャレンジ精神を醸成する。過去の指導では、普段のタイムを1～2秒縮めることができた子どももいるという。

　「指導者クリニック」では、運動の基礎理論から、かけっこ指導方法を学ぶ座学と、実際に子供たちへの指導を行う実践研修を行い、参加者が小学校や地域で「かけっこ指導」を広げ、つなげることを期待する。

　陸上400メートル走でロサンゼルス、ソウル、バルセロナと3回のオリンピックに出場した高野さんは、1992年バルセロナオリンピックでは60年ぶりに陸上短距離で決勝進出という偉業を成し遂げた。陸上400m走日本記録保持者（44秒78）。東海大学体育学部教授で、これまでの経験と研究を活かし、独自の走り理論とトレーニング方法を確立、愛弟子の塚原直貴さんらと「世界最速の走り」を目指している。

　開催時間は、13時30分～16時。参加希望者は、「コカ･コーラかけっこアカデミー事務局」（東京都渋谷区渋谷2-12-19 東建インターナショナルビル プラップジャパン内、TEL 03-4570-3177）へ申し込みが必要。9月8日必着。